【松波 登記臣先生】糖尿病を治療するうえでの心構え(2つ)

ここ最近のことですが、セカンドオピニオンで糖尿病を診させていただく機会が多く、その大半が既にケトアシドーシスになってしまっている症例が続いています。
それも、他の動物病院さんで加療中の子がほとんど。

ケトアシドーシスの再発なのか?、それともケトンが消えずに治療していたのか?否かの判断は難しいですが、文献上ではケトアシドーシスの再発における重症度は再発をするたびに上がっていくそうです。
それは経験上でもそう感じています。

糖尿病診断の実態?

私が勝手に行ったアンケート(当院にセカンドオピニオンで来られた糖尿病のイヌやネコを対象)では、尿検査でケトンを確認している動物病院は全体の30%にしか満たなかったということ、と同様に尿糖も測っていないということ。

つまり血糖値だけで糖尿病を診断している動物病院が存在している事実は、正直肯定することは出来ません。

糖尿病診断には尿検査も必要

糖尿病という病気は、尿に糖が出てくる病態を指す疾患です。尿検査をして尿糖が出ていることを確認することが、糖尿病の確定診断です。
また上記でも触れましたがケトン体が生じているかも同時に把握することも非常に重要です。ケトン体が発生しているかいないかでもその後の治療計画が変わりますし、飼い主さまへのインフォームも一変してきます。

ここ最近のセカンドオピニオンで糖尿病の加療中にもかかわらずケトアシドーシスだった症例が続発しましたので、僭越ながら“糖尿病を治療するうえでの心構え”という
大それたタイトルになってしまいましたことを、お許し下さい。

心構えの1つめは、
必ず、尿検査はしましょう!です。

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【松波 登記臣先生】糖尿病ブログ記事の連載にあたり

【松波 登記臣先生】症例報告:血糖コントロールに苦慮した大型犬の糖尿病の場合~1回目~

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