【日本獣医生命科学大学 左向先生】糖尿病の分類

ヒトの糖尿病について

現在のヒト糖尿病分類法は、成因分類(発症機序)と病態分類(病期)が併記されるべきものと考えられており、いかなる成因であっても種々の病態を経て進行します。ヒトの成因分類では1型、2型、その他の糖尿病、妊娠糖尿病に分類されます。近年遺伝子異常が明らかにされた糖尿病は、遺伝因子として遺伝子異常が同定された糖尿病として別に扱われるようになりました。

1.糖尿病と糖代謝異常の成因分類

ヒトの1型糖尿病と2型糖尿病、その他の糖尿病

1型糖尿病

1型糖尿病は、主に自己免疫による何らかの原因で膵臓ランゲルハンス島β細胞が破壊され、インスリンの分泌量が絶対的に不足して起こるもので、HLAなどの遺伝因子にウイルス感染などの誘因・環境因子が加わり発症します。

ヒトの場合は糖尿病患者の5%以下といわれ、若齢に多く発生しますが、あらゆる年齢層に起こりうる病気です。発症初期に膵島関連自己抗体が証明できます。

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