【ヒト医療トピックス】「糖尿病」診断のきっかけとは??

「糖尿病?そんな病気初めて聞いた。知らない。」とおっしゃる方はかなり少ないのではないでしょうか。糖尿病は生活習慣病の代表的な疾患のひとつとして、広く知られています。

日本の糖尿病患者ってどのくらい?

「糖尿病がどんな疾患なのか?」まで説明できる方は少なくても、皆さま一度は耳にしたことがあると思います。ヒト医療での糖尿病の現状はどうなのでしょうか?

国民健康・栄養調査の推計では、日本人の糖尿病人口はなんと1,000万人にも上り、糖尿病患者は推計を始めた1997年の690万人から右肩上がりで推移しているそうです!

一方、糖尿病予備群は2007年の1320万人をピークに減少し、2016年は前回調査よりも100万人少ない1,000万人と推計しています。厚生労働省は2008年度から始まった特定健康診査(メタボ健診)などによる予防効果が出ているとみています。

やはり定期的な健診が重要であるということが証明されていますね。

また、「糖尿病が強く疑われる人」のうち、現在治療を受けている割合は76.6%(男性 78.7%、女性 74.1%)で、男女ともに増加しています。
(厚生労働省:2016年国民健康・栄養調査、2017年/糖尿病ネットワークより)

糖尿病が発見されるきっかけとして一番多いのが、上記にもあるように健診です。こちらも厚生労働省の調査によると、なんと糖尿病と診断された外来患者のうち、40.0%が「自覚症状がなかった」と回答、「自覚症状があった」は40.9%だったとのこと。

自覚症状がないのに受診した理由(複数回答)は「健康診断や人間ドックで(詳しい検査を受けるよう)指摘された」が最多で、49.5%。次いで「他の医療機関で受診を勧められた」(19.5%)、「(明確な自覚症状はなかったが)病気ではないかと不安に思った」(8.6%)が続く結果となりました。
(厚生労働省:平成23年受療行動調査(確定数)の概況/糖尿病ネットワークより)

この調査結果が表すように、特に初期は自覚症状が無く、自分自身の体のことでも気がつきにくいのが糖尿病の怖いところです。

動物病院では?

では動物の場合はどうでしょうか。

イヌ、ネコにおいても、糖尿病が進行してしまってから異常に気がついて来院するケースや、他の合併症から糖尿病とわかるケースがほとんどだと聞きます。

飼い主さまが、「尿の量が多いんです」と腎泌尿器系の病気を疑って連れてこられたら、実は糖尿病だったというケースや、動物の高齢化に伴って高齢動物の糖尿病に遭遇する率が高くなったと感じられている方も多いのではないでしょうか。

当たり前のことですが、ヒトは自分自身で健康管理ができ、体調に変化や疑問があればネットで検索するなど調べたり、病院にかかることができますが、それでも4割が「自覚症状がなかった」と回答している現実があります。

動物の場合は、飼い主さまが気づくころには合併症が進行していることが多々あります。糖尿病だけではありませんが、少しでも早いタイミングで体調の変化に気づいてあげる手段のひとつが、定期的な健康診断なのだと思います。

まとめ

今回お伝えしたように、糖尿病はヒトであっても自分自身で早期に気が付くことが難しく、健康診断で見つけられることが多い現実があります。飼い主さまの動物に対する考え方は本当にさまざまですが、この現実をお伝えすることで少しでも健康診断への意識が高まるきっかけになるかもしれません。

これからも様々なツールを通して、ひとりでも多くの方にイヌ、ネコの健康管理についてご理解をいただき、飼い主さまの大切な家族の健康寿命を延ばすためのお手伝いができれば幸いです。

 

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